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「自己破産した場合の財産」に関するお役立ち情報

確定拠出年金(DC)と自己破産

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2023年10月30日

1 確定拠出年金(DC)とは

確定拠出年金は、会社が従業員の福利厚生のために積立てをする企業型と、ご自身で老後のために積立てする個人型(「イデコ」と呼ばれます。)に分かれています。

共通する特徴として、運用実績に応じて将来もらえる金額が変わること、転職時に次の会社に移したり個人型に移す等して継続できること、原則60歳を超えるまで解約できないこと等があります。

自己破産の相談に来られる方では、比較的大きな会社にお勤めの方で、勤務先が毎月積み立てているケースがよく見られます。

確定拠出年金に加入しているかどうかは、給料明細の記載を見たり、毎年運用実績の報告が届いているかどうかで分かります。

制度の詳細は、以下の日本証券業協会のホームページもご参照ください。

参考リンク:日本証券業協会・確定拠出年金制度ってなに?

2 自己破産しても残る財産は、差押禁止財産や20万円以下の財産

自己破産は、主な財産をお金にかえて債権者に平等に分配し、それでも残る借金を0にしてもらう裁判所の手続きです。

自己破産しても残る財産は、裁判所ごとに運用は異なりますが、一般的に20万円を下回る等価値が低い財産や、生活に必要最小限のものとして差押えが禁止されている財産になります。

3 確定拠出年金は差押禁止財産にあたり、基本的に自己破産しても残る

確定拠出年金は、老後の年金を補充するという側面もあるため、確定拠出年金法32条で、差押えが禁止されています。

つまり、債権者が差押えして現金化することができず、自己破産しても確定拠出年金は、生活に必要最小限のものとして残るのが通常です。

4 注意点

確定拠出年金が何らかの理由で払い戻されて口座に入ってきた場合は、預金と同じ扱いになりますから、金額が大きいと残るとは限りません。

また、確定拠出年金の自己破産における取り扱いは、確定拠出年金の歴史が浅いこともあって、固まりきっていない面があります。

裁判所や破産管財人によっては、借金が増えてきた経緯に問題がある場合や他の財産も多い場合等に、確定拠出年金について一定額を支払うよう求めてくるケースもありますので、詳細は弁護士までおたずねください。

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